長徳寺
閻魔大王様と奪衣婆さんを祀る寺
背景
山号は瑞応山と称し臨済宗(禅宗)のお寺で、本山は鎌倉の円覚寺です。 本尊は延命地蔵願王菩薩で韮山史によると河越地蔵と記されています。 お寺が開かれたのは、南北朝時代の延文年間と言われ、今から約六百余年ほど前になります。開祖は大拙祖能和尚で太政大臣・足利義満の駿河州太守であった大江氏の信仰を得て、後に円融天皇より広円明鑑禅師のおくり名を与えられています。 大拙祖能和尚は本山円覚寺の第四十世並びに鎌倉建長寺の第四十九世などを歴任し、五山禅林に活躍した禅僧で、長徳寺はその宗旨を継ぐお寺です。境内には、世情払式拭のため弘法大師尊像、薬師如来晴銅尊像を迎え奉り、十王堂には十王尊像をお祀りして、病魔災障消除の祈願仏として信仰の対象となっています。
見どころ
十王堂と十王尊
十王堂には十王尊と地蔵菩薩・奪衣婆が安置されています。十王尊は幸せをもたらす地蔵菩薩の化身として閻魔大王が総領となり、冥福の関門を裁くと言われます。十王尊がそれぞれの位置につき、過去や現世の人として無始劫来の罪過や善根功徳の軽重を浄破離鏡という鏡に写し出し、七日毎の裁きを行い功罪を確と定め安住地を示すと言われます。身・口・意を清くし慈悲深く懺悔する者は十王尊のご加護を得て、福寿円成し苦界に落ちず浄土に導かれるといわれます。
閻魔大王様
十王堂の中央に安置されている地蔵菩薩は、実は裁判長「閻魔大王様」であり、お亡くなりになった死者の罪業を裁判し、次にうまれてくる所を定めるとされています。
死者は、三途の川を渡り終えると、「奪衣婆さん」に生前の服を脱がされて衣領樹の木に生前の罪の深さによって、七日ごとに七回の裁判の苦しみがあり、三十五日に「閻魔大王様」の裁判があります。四十九日忌に、「地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道」六道に導きます。
奪衣婆さん
奪衣婆は、色々な呼び名がありますが、閻魔大王様の奥様とも云われています。
長徳寺に伝わる「奪衣婆さん」は、生活が貧しい時代に栄養不足でお乳が出ないことから、お乳が出るようにと信仰厚く敬われていました。また、「奪衣婆さん」のむき出しの歯が丈夫そうとの云われから、「歯のお地蔵さん」とも伝えられています。そのような信仰から「美容のお地蔵様」とも呼ばれています。
基本情報
宗派・山号・寺号 | 臨済宗円覚寺派 瑞応山 長徳寺「十王堂」 |
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所在地 | 静岡県伊豆の国市四日町1027 |
TEL | 055-949-0039 |
FAX | ― |
拝観時間 | 9時~16時 |
拝観料 | お賽銭のみ |
駐車場 | 約40台 |
URL | ― |
注意事項 | ゴミはお持ち変えりいただくようお願いいたします。 境内は禁煙です。 |
写真/動画等の撮影 | 可 |
ペット同伴 | 可 |